今後のビジネスのあり方は大きく変わっていきます。狭いグループの中だけで生産を完結する方式は、グローバリゼーション化によって不可能になりつつあります。パソコンを例にとると、パソコンを構成する部品は1社がグループ内ですべてを供給するものではありません。CPU、メモリ、ハードディスク、プリンタ、液晶装置など、個々の部品を横断的に、しかも世界的な規模で製造する会社があって、この製品を組み合わせるだけでどこででも簡単にパソコンを生産できるようになっています。しかし、パソコンが登場する前の大型コンピュータの時代には、IBMがすべての部品、ソフトウエアを自社製品として供給していたわけで、現在でも自動車や機械の生産では(いくつかの部品は別として)同様の生産方式が採用されています。ただ、これも早晩、世界共通規格の部品を購入して組み立てるというシステムへと移行していかざるを得ないでしょう。こうなると、経営手法も変化せざるを得ません。この大きな潮流に乗り遅れることは、かつての日本軍の二の舞となる危惧があります。旧大日本帝国には陸軍と海軍はあっても独立した空軍がなく、海軍が「大艦巨砲主義」にとらわれた挙げ句、戦艦大和のようにほとんど活躍する機会もないまま最後は爆雷機による魚雷攻撃によってあえなく海中のもくずと消えた例が彷彿されます。
インターネットが提供しているものは、デジタル情報を世界中のあらゆるコンピュータから、あらゆるコンピュータへ伝える基盤です。つまり、あるコンピュータから発せられた情報は、世界のどこのコンピュータにも着かなければいけないし、世界のどのコンピュータから発せられた情報も、目の前のコンピュータに着かなければいけない。こういう道と方法を提供しているということが、インターネットのいちばん基本的な役割なのです。しかし、世界に存在するコンピュータは膨大な数にのぼり、しかもその数は加速度的に増えています。今後どんなにコンピュータが増えても、どんなに規模が大きくなっても、必ずそのコンピュータと通信ができるという仕組みをつくらなければならない。こういった急激な増加に対応するのはとてもむずかしいのですが、それをインターネットではなんとか可能にしなくてはなりません。
オンラインショッピングなどでクレジットカード決済を行う場合、クレジットカード番号はショッピングサイトには知られずに、セキュリティカード会社だけが読めるようにした方が安全です。そのような場合、特定のサイトだけで解読できるように、SOAPメッセージに入れるXMLデータを暗号化するしくみが必要です。電子署名(改ざん防止)送信者が誰なのか、経由サイトで内容の改ざん(書き換え)がされていないかなどを検証するために、電子署名データをSOAPメッセージのヘッダに入れて送ります。最終的な受け取り側か電子署名を解読し、検証を行います。以上のようなメッセージレベルのセキュリティは、マイクロソフト、IBM、ペリサインが共同で草案を固め、標準化団体OASISに提案しており、WS‐Securityとして標準化作業が進められています。その他、インターネットでWebサービスを公開する場合には、業務ロジックを持つ基幹システムと連携する公開Webサービスを、ネットワーク上のどこに配置するかという、安全なネットワーク配置への配慮も必要です。